広島大学
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Q and A

■ 被ばく患者の搬送、治療

放射線被ばくした患者を搬送しても大丈夫でしょうか?

外部被ばくを受けたが放射性物質を身体に付着させていない患者(外部被ばく患者)さんは、全く一般の傷病者と同様に搬送します。放射性物質を付着させた患者(汚染を伴なう被ばく患者)さんの場合は、なるべく現場で汚染した衣服を脱がせ、ディスポの帽子をかぶせ、シーツなどで身体をくるみ、放射性物質が散乱しないように注意しながら搬送すれば安全です。また、介護に当たっては不必要に汚染した患者に密着しないようにしましょう。これは、放射性物質からの距離を確保するためです。個人線量計があれば、搬送に際し、介護する者は個人線量計を装着しましょう。どの程度の被ばくがあったかを確認できて、安心です。患者の身体に付着した放射性物質から照射される放射線でおきる被ばくは、多くの場合、胸部レントゲン写真1枚撮影するときに受ける被ばくより軽度です。

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病院には汚染された患者をサーベイランス(注1)するスタッフがいますか?

診療放射線技師がいる病院では、診療放射線技師が患者をサーベイランスします。原子力施設等の事故の際には、原子力施設の放射線管理要員等が病院に派遣され、患者のモニターに参加する事になっています。

注1: 汚染、被ばくの有無、汚染部位を明らかにするとともに、汚染、被ばくの程度を調査すること

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病院のスタッフや患者には、放射能汚染された入院・外来患者を治療したり、その近くにいたりすることで、危険がありますか?

これまでの放射線事故で、被ばく患者の治療や介護にあたった医療スタッフが、健康影響を心配するような被ばくを被ったことはありません。不必要な被ばくを避けるために、以下の点に注意してください。

  1. 放射性物質による汚染を診察室や病室に持ち込まないようにすることが重要です。このために、病院外で着衣を脱がせ、頭髪はディスポの帽子で覆ってください。特に、再処理工場など特殊な施設で発生した放射能汚染事故患者の場合は、アルファ線を放出する放射性物質により汚染している場合があります。アルファ線は、放射線の飛程が短いので、深刻な外部被ばくの心配はなく、アルファ線を放出する放射性物質を吸入しなければ心配ありません。しかし、吸入した場合は、ベータ線やガンマ線を放出する放射性物質より放射毒性が高い(付着部位に集中的に被ばくを与える)ので、より注意が必要です。
  2. 診療放射線技師に、空間ガンマ線線量率をモニターしてもらい、診察室や病室の室内が安全なレベルか否かを判定してもらってください。
  3. 放射性の金属破片が刺さっている被ばく患者の場合は、直接金属片を指で摘むことはせず、ピンセットを使いましょう。一般的には、ベータ線・ガンマ線を放出する放射性物質による汚染患者の場合には、病院のスタッフが被る被ばく線量は無視できるレベルです。
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